今夜誰のとなりで眠る(唯川恵・2002年)普段は質素に、たまには豪華に。

今夜誰のとなりで眠る(唯川恵・2002年)

修子
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その自由で奔放な生き方で女たちを魅了した男、高瀬秋生の突然の訃報。
大学の同級生だった真以子と協子、秋生の友人と結婚した七恵、一緒に暮らしていた佑美、その職場の同僚じゅん子。
ひとりの男の死が、彼と関わった5人の女たちの人生に、さざ波をたててゆく―。
30台半ば、もう若くはない、でもやり直せる。
それぞれの事情を抱えながら生きてゆく女たちの、新しい旅立ちを描く恋愛長篇小説。
(「BOOK」データベースより)
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登場人物が結構多くて、その上、5人の視点から描かれているから、最初は相関図を理解するのに苦労した。。。
でも、読み進めるうちに、5人の違いが浮き彫りになってきて苦も無く読める作品。

相変わらず、女の深層心理を書いてくれる唯川恵。
5人ともに、どこか自分の重なる部分がある気がする。
それも「嫌~な」部分がね(笑)
「こういうこと思うの私だけじゃ無いんだ。」的、変な安心感が得られる、いいんだか悪いんだか謎な作家。

登場人物の心に住み続ける「高瀬秋生」の言葉に
余計なものはみんな捨てる、捨てて、捨てて、全部捨てて、
そうしたら最後にどうしても捨てられないものが残る。
それが本当のプライドだろ。あとは所詮、ゴミみたいな虚栄心だ。
」とある。
意外と人のプライドなんて小さなものなのかもしれない。

死んでしまってなお、多く人の心に残り続ける人っているのだろうけど、
「高瀬秋生」みたいに破天荒で現実離れした、プライドが無いようで、
一番プライドが高い人なんだろうな。
回想シーンでしか出てこない人物を多方面から一人の人物として、
リアルに描けるあたりが唯川恵の強みなのかな?

立ち止まり、振り返り、そして現実に戻っていく、
それが人生なのかもしれない。
そう思った本でした。

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ABOUT ME
修子

酒・食、時々、旅・舞台・着物𝓮𝓽𝓬.

レジャックの外が見えるエレベーターが子供の頃の遊び場だった名古屋生まれの名古屋人

普段は質素に暮らし、でもたまには豪遊したい♡
そんな日常を綴っています

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