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あの日の桜吹雪よりも(高野裕美子・2007年)普段は質素に、たまには豪華に。

あの日の桜吹雪よりも(高野裕美子・2007年)

修子
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恋人はなぜ去ったのか。
すべては4年前、あの日にはじまった―
書き下ろし恋愛小説
(「BOOK」データベースより)
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先週末にお花見に行った帰りに寄った本屋さんで、表紙の桜の絵と題名に惹かれてパケ買いした本。

読み始めはよくある三角関係からのもつれの愛憎劇かと思ったら、主人公の過去の傷が出てきたり、30年前の未解決事件が出てきたりと盛りだくさん。
ジャンルで言えば、「恋愛ミステリー」になるのでしょう。

いろいろな話が時系列のばらばらに出てくるので、最初は戸惑いましたが、スピード感のある内容で引き込まれた。

過去の真実とは知った方がいいのか、知らない方がいいのか。
「真実」だけが「真実」ではないのかも知れない。
そんな矛盾な事を考えてしまった…。
題名と装丁から勝手に思っていた本の内容とは違い、いい意味で裏切られた本でした。

失礼ながらこの作家さんを知らなかったので読了後調べてみたら、
海外冒険小説の翻訳家でもあり、自らも小説を書かれていたそうだ。
なぜ過去形かと言うと…
今年の2月14日に50歳の若さでくも膜下出血のため死去されているそうです。
「世の中、偶然なんて無いすべて必然だ。」なんて言うけれど、
私が手にしたのはやっぱり必然だったのでしょうね。
そんなことも思った本でした。

あんな所にもこんな所にも桜があったんだと、この季節になると―毎年そうなのだが―人は桜を見直すのだ。」(作中より)
私もやっぱり、今年も見直しました。

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ABOUT ME
修子
酒・食、時々、旅・舞台・着物𝓮𝓽𝓬. レジャックの外が見えるエレベーターが子供の頃の遊び場だった管理人が名古屋を中心に綴る日記ブログ。 最近は夫や友人と旅やホテルステイも楽しみつつ、完全同居型二世帯住宅に住む子なし夫婦です。

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