あの頃ぼくらはアホでした(東野圭吾・1995年)
修子
普段は質素に、たまには豪華に。
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大人でも子供でもない、どっちつかずのもどかしい時間。
まだ、恋の匂いにも揺れる17歳の日々―。
背伸びした恋。心の中で発酵してきた甘い感情。
片思いのまま終ってしまった憧れ。
好きな人のいない放課後なんてつまらない。
授業が終った放課後、17歳の感性がさまざまな音符となり、
私たちだけにパステル調の旋律を奏でてくれる…。
女子高生の心象を繊細に綴る8編の恋愛小説。
(「BOOK」データベースより)
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私が中学生の時のベストセラー。
あの時も気になってはいたけど、読書の習慣もなく読まずじまい。。。
ちょっと前に、雑誌の書評に出てて、正直「今更?」って思ったのだけど、今でも普通に読めるの内容だった。
ポケベルとか携帯とか、その時代を反映するものが出てこないってのもあるけど、人間の根底はそんなに変わってないんだろうなぁ。としみじみ思った。
山田詠美というと、最初に読んだのがエッセイだったので、「こんな突飛な人だったのか!」と驚いたのだけど、まぁそういう経験もなければこういう小説も書けないんだろうな。
あとがきの言葉が素敵でした。
「若いということは、はっきり言って無駄なことの連続です。
けれど、その無駄使いをしないと良い大人にはなれないのです。
死にたいくらいの悲しい出来事も、後になってみれば、
素晴らしき無駄使いの思い出として、心の内に常備されるのです」
私も随分、無駄使いをしたもんだ(笑)
でも確かにその「無駄使い」がなかったら今の私はないんだよね。
昔、どれだけいろいろやらかしてるかで人の厚みが増すんだろうな。。。