運命の人 (一) (山崎豊子・2009年)
修子
普段は質素に、たまには豪華に。
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休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。
自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?
いったい彼女は何者なのか?
謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。
山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。
(「BOOK」データベースより)
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長編小説だけど、一気に読める。
というか、引き込まれて先が気になる!
最初は会社の休憩時間にちょっとずつ読もうと思っていたけど、
結局持って帰って読みふけった(笑)
内容は淡々としたもの。
そして犯人は最後の最後まで出てこない。
『長い長い殺人』の時にも思ったけど、
宮部みゆきは描写がうまい!
犯人は過去から逃れようと必死。
必死のあまり犯していく罪の数々。。。
でもその「彼女」に対して、他人事とは思えない。
「ただ幸せになりたかっただけなのに・・・」
根底にあるのがこういう思いだから。
一歩間違ったら自分も「彼女」になってたかもしれないから。。。
作者が、「ラストを書きたいがために書き出した」というだけあって、
ラストには正直「やられた!」と思った。
小説では終わりだけど、物語としては「終わり」どころが「始まり」。
後は読者の想像に任せるという手法。というか、潔さ?
でも宮部みゆきとしてのその後を是非とも聞いてみたい!
そう思った作品でした。
最後に・・・
話の中に「蛇の脱皮」の話題がある。
結構ドキっとしました。。。
あの考え方って知らず知らず私もしてるなって(笑)