プリズン・トリック(遠藤武文・2009年)
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プリズン・トリック | |
おすすめ平均 死体は、単なる無生物ではない 意気込みは買うが、何か惜しいなあという作品だった。 着眼点は評価できるでしょう。 読んでいてぐいぐい引き込まれた トリックが完全に破綻している by G-Tools |
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刑務所内での密室殺人。社会派でありながら超本格。
読み落としていい箇所はラスト一行までどこにもない。
あなたは絶対に鉄壁のトリックを見破れない。
そして必ず、二度読む。
第55回江戸川乱歩賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
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本の帯の東野圭吾氏の言葉「このトリックに挑んだところに志の高さを感じた」「乱歩賞至上最高のトリックだ」に惹かれて手にとってみた。
感想は、「志の高さはわかるが、至上最高かは。。。」と言った所。
あとがきに乱歩賞選考委員の方々の総評があるけれど、とある方の「受賞なしという結果は私もつらい」という言葉があるように、誰もが、絶賛はしていないのだ。
出版にあたり、加筆・修正はされたそうですが、まだ足りないのかも!?
序盤の交通刑務所の描写はかなり詳細で、「作者って服役してたの?」なんて思ってしまうぐらいのものでした。
が、その後は登場人物が多すぎて、視点がころころ変わり読みにくい。
そして、名前が似通っているのも難点。
このあたりはミスリードを誘うための意図かも知れないが、結果的に大判風呂敷を広げすぎた感が否めない。
物語に引き込む力はあるので、今後の作品に期待です♪
ちなみに「ラストの1行はいらんでしょ。そこに持って行きたいなら、1冊の中でもっと書くべき」なんて思っていたら、講談社のサイトに『プリズン・トリック』最終章、「真犯人からの手紙」完全版がありました(笑)
文庫には入るのかもしれませんね。
もちろん、読了後に読むのをオススメしますが、こちらもまたなんだかなぁ。。。と言った感じです。
ひとつの記事が人を不幸にすることだってあるんだ。
それがわからない人間は記者を辞めるべきだ。
いつまでも腹の中に恨みを抱えたまま、生きてはいけない。