【ESSE5月号が届きました♪】
修子
普段は質素に、たまには豪華に。
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恋人はなぜ去ったのか。
すべては4年前、あの日にはじまった―
書き下ろし恋愛小説
(「BOOK」データベースより)
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先週末にお花見に行った帰りに寄った本屋さんで、表紙の桜の絵と題名に惹かれてパケ買いした本。
読み始めはよくある三角関係からのもつれの愛憎劇かと思ったら、主人公の過去の傷が出てきたり、30年前の未解決事件が出てきたりと盛りだくさん。
ジャンルで言えば、「恋愛ミステリー」になるのでしょう。
いろいろな話が時系列のばらばらに出てくるので、最初は戸惑いましたが、スピード感のある内容で引き込まれた。
過去の真実とは知った方がいいのか、知らない方がいいのか。
「真実」だけが「真実」ではないのかも知れない。
そんな矛盾な事を考えてしまった…。
題名と装丁から勝手に思っていた本の内容とは違い、いい意味で裏切られた本でした。
失礼ながらこの作家さんを知らなかったので読了後調べてみたら、
海外冒険小説の翻訳家でもあり、自らも小説を書かれていたそうだ。
なぜ過去形かと言うと…
今年の2月14日に50歳の若さでくも膜下出血のため死去されているそうです。
「世の中、偶然なんて無いすべて必然だ。」なんて言うけれど、
私が手にしたのはやっぱり必然だったのでしょうね。
そんなことも思った本でした。
「あんな所にもこんな所にも桜があったんだと、この季節になると―毎年そうなのだが―人は桜を見直すのだ。」(作中より)
私もやっぱり、今年も見直しました。