天使の梯子 Angel’s Ladder(村山由佳・2004年)普段は質素に、たまには豪華に。

天使の梯子 Angel’s Ladder(村山由佳・2004年)

修子
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小説すばる新人賞受賞作「天使の卵」から10年。
歩太・夏姫、29歳。
8歳年下の男に熱愛される夏姫…。
再び、あのせつない恋が甦る。
傷ついた魂が奏でる、美しい浄化の物語。
(「MARC」データベースより)
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村山由佳さんというと『天使の卵』があまりにも有名が気がしますが、正直、私はあんまり好きではない。

それは単に「死に落ち」が救いようがない気がして苦手だから。

そんなにたくさん村山さんの本を読んでいないので違うかもしれませんが、全体的に「どこから見てもハッピーエンド」というラストが無い気がする。
とはいえ、私はついつい手にとってしまうんです。

と言うわけで今回は、『天使の卵』の続編『天使の梯子』です。
『天使の卵』から10年後、大学生の慎一が高校時代の国語の先生だった夏姫に出逢うところから話は始まります。

『天使の卵』の続編ですが、これ単独でもわかる内容です。
心に同じ傷を持つ二人が乗り越えていくお話。

自分の言動に後悔し立ち直れないでいる慎一に、夏姫は言う。
誰に何を言われても消えない後悔なら、自分で一生抱えていくしかないのよ」と。

度合いはともあれ、誰しも「言わなきゃよかった。」って思うことはあると思う。
でも、言ってしまった言葉は言わなかったことにできないし、
後悔したからって変わるものではない。
妙に納得した言葉でした。

私個人的には『天使の卵』が救われないお話で苦手だったのですが、
こちらはハッピーエンドではないけれど、すっきりとした終わり方でよかったです。

感想からはそれますが、
この本が出版されたのは、デビュー作『天使の卵』から10年後、作者が直木賞受賞後の初作品です。
また、『ヘヴンリー・ブルー』と言う作品は『天使の梯子』からさらに2年後、今度は夏姫の視点だそうです。
同じ題材でいろんな角度から書くと言うのは登場人物たちがしっかりと立っていないとできないでしょうから、
作者の力量とこのシリーズへの思い入れが伺われます。
機会を見つけて『ヘヴンリー・ブルー』手に取ろうと思っています。

ちなみに「天使の梯子」とは、雲間から日の光がうっすらと差している風景のこと。
ちょっと大き目も雲のある夕暮れ時によく見られますね。
作中に「天使は羽があるのに梯子がいるのか。」なんてくだりがあって、
確かにそうだな。って思ったけれど、「天使の梯子」って響きは素敵だな。

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  1. みつばちマーヤMAX

    卵も梯子も気になっていたんですよ・・・
    もちろん、私の場合映画のほうですが{汗}
    梯子はそういう意味なんですね
    天使の翼はイカロスほど大きくないイメージなので、梯子を使うのもありかもしれませんね
    「脚立」や「エスカレーター」じゃないところもgoodです
    はしご・・・いいですね~{にっこり}
    最近していませんが(爆)

  2. 修子@管理人

    映画になってましたね。
    卵はドラマにもなったんでしたっけ?
    脚立にエスカレーターには笑いました(笑)
    確かに梯子でよかった(笑)
    そして私もはいごしてないですよぉぉ。。。
    昔は3軒ぐらい普通だったんですけどね~

ABOUT ME
修子

酒・食、時々、旅・舞台・着物𝓮𝓽𝓬.

レジャックの外が見えるエレベーターが子供の頃の遊び場だった名古屋生まれの名古屋人

普段は質素に暮らし、でもたまには豪遊したい♡
そんなの日常を綴っています

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