本所深川ふしぎ草紙(宮部みゆき・1991年)
修子
普段は質素に、たまには豪華に。
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ありえないことなど、ありえない。
不思議なことも不思議じゃなくなる、この日常世界へようこそ。
七階を撤去する。
廃墟を新築する。
図書館に野性がある。
蔵に意識がある。
ちょっと不思議な建物をめぐる奇妙な事件たち。
現実と非現実が同居する4編収録の最新作。
(「BOOK」データベースより)
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「となり町戦争」が突飛な設定で驚いたまま、次に手を出せないでいたのですが、
装丁が凝っていて思わず手に取っていました。
ちなみにこの作者、男性だったんですね。
名前のイメージだけで女性だと勝手に思っていました。
先入観って怖いもんだ(笑)
さてさて、今回は4篇の短編集。
そのどれもに、建物がかかわっています。(7階・廃墟・図書館・蔵)
そしてどれもがありそうで、でもありえない設定。
だって、7階が無くなったり、廃墟を新築したり、図書館の本たちが動物のように飛んだり、蔵に心があるんですよ!
現実的ではないから、SFとかファンタジーの分類なのかもしれないけれど、
それにしては行間にリアリティありすぎで…。
思わず、「ありえる!」と思ってしまうこともたびたび。
この作者の思考回路を覗いてみたい!
先入観無く、この世界観に入り込めたら楽しめる一冊です♪