余命(谷村志穂・2006年)
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外科医・百田滴は、結婚十年目に妊娠した。
喜びも束の間、彼女はがんの再発を知る。
その事実を胸に秘め、売れないカメラマンを続ける夫に苛立ちをぶつけた。
深夜に心の深淵を覗き込んでは身を強ばらせた。
だが、滴は独りで生きてきたわけではなかった。
暖かな愛情が、震える魂をそっと包んでくれた。
ひとりの女性の愛と覚悟を描き、生きることの意味をあなたに問いかける、傑作長篇。
(「BOOK」データベースより)
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最近、松雪泰子さん主演で映画化された作品の原作。
映画の紹介を見て気になったので読んでみました。
映画の紹介では、
「外科医として働く主人公が結婚10年目にして妊娠。それと同時に乳がん再発。
生めば自分の命が危ない。乳がん治療をすれば子供を諦めなければいけない。
自分の命と子供の命のどちらの優先するのか。」
というような内容だった。
それを見て勝手に、「生むか生まないかを悩む話」だと思っていたら違っていました。
どう違っているかを書くとネタバレになりそうなので割愛。
たぶん、この話は賛美両論でしょう。
もしかしたら批判の方が多いかもしれません。
私も、もし自分だったらこの話のようにはならない。
でも、「死」に対する考え方って人それぞれだと思う。
以前、テレビで末期がんの男性が告知された後に二人目の子供を作ったという話を見ました。
一人目もまだ幼く、二人目が生まれてくる頃にはその男性はこの世にはいないだろう。とのこと。
それを見たときに、私は「なんて後先考えない人なんだろう。」と思った。
女手一つで二人の子供を育てないといけないというのを考えたのだろうか?と。
ところが、その男性は
「親一人子一人にはしたくなかった。子供が二人いればお互いが助け合い、そして二人で母親を助けていける。」と。
ちゃんと先を見越しての決断だったのです。
もちろん平坦な道のりではないでしょうが…。
だから、きっと世の中にはこの本の主人公のような道をたどる人もいるでしょう。
ただ、主人公が医師だからこそありえた話であると同時に、医師だからこそ読者は納得しにくいのではないかと思う。
作中にある「妊娠がわかったときから自分はすでに冷静ではなかった。」というのは
医者でありながら自分を客観的に見られなかったことだと思うし、
逆に医者として一般人より多少の知識(それが正しいかはさておき)と環境があるから
突っ走ってしまったということでもあると思う。
医師だからこうなった話だけど、医師だからこそ他の道もあっただろうと思ってしまうのだ。
まぁ結局は「医者の不養生」ということなのかもしれない。
現役医師の目で読んだらつっこみどころ満載なのかもしれないけれど、
まったくと言っていいほど医療知識の無い私にはそう見えたお話でした。
あまりにもお涙頂戴の話は好きではありませんが、健康な自分をありがたく思い、病気はすぐ隣にあると思った1冊でした。
時間どろぼう―。病気というのは間違いなく時間どろぼうだ。
作中にミハエル・エンデの「モモ」が出てきます。
私が小学生の頃に流行ってましたね~。
その頃、読書なんて大嫌いだった私はいまだに読んだことがありませんが(笑)
がんが胎児に影響を及ぼすことはない。
胎盤がブロックするのか、胎児と大人では免疫系等が違うのか、胎児に転移した症例は、血液のがんである白血病においてすらない。
人間の体の神秘ですね。
胎児というより人間の生命力の強さなのでしょうか。
映画のチケットは昨年のうちに買ってあるのに
まだ見に行けてないです~(´ω`。)グスン
早く行かねば・・・
映画って気づくと終わってたりするからタイミングが難しいですよね。
松雪泰子さんキレイですよね~!
それだけで観に行く価値ありそう(笑)
映画見てきたよぉ
「生むか生まないかを悩む話」
私もそう思って見に行ったら
独りよがりな女医が自分のわがままを通して
まさに悲劇のヒロインしている話だった・・・
産んだら赤ちゃんと引き換えに死ぬのかと思ったら
2才になるまで生きていた
作り物のわりには実に肩透かしな話だったよ・・・
乳がん早期発見の啓発にもなっていなかったし・・・
松雪さんはまちがいなくキレイでしたよ
でも映画館じゃなくテレビで十分ですね
あーーー、やっぱ辛口になってしまう(><)
そう思わせる映画の宣伝がいかんのだと思います
そーなんです!肩透かしなんですよ。
「もうちょっとちゃんと悩めよ!」って感じで。。。
読んでいて、乳がんが身近なのはわかったけれど、
この内容で啓発まではねぇ。。。
私もテレビでやったら、見てみようかな。