愛に似たもの(唯川恵・2007年)
修子
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女は不幸ばかりを数えたがる。
愛につまずく8つの物語。
幸せになりたいと願うことはいけないことですか?
羨望、嫉妬、優越感……、誰もが認めたくない感情に足元をすくわれ、“不幸”へと落ちていく8人の女たち。
人間の愚かさやズルさをストレートにテーマにしたブラックな短編集。
身につまされます!
第21回柴田錬三郎賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
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結構久しぶりに唯川恵の本を読んだ気がする。
今回は短編集。
どれもこれもありがちなお話でラストが途中でわかってしまうのもいくつかあったけれど、逆にどこにでもありそうな物語をきちんと書けるのがいいのかもしれないですね。
全編通して言える事は「隣の芝は青いのだ」と言うこと。
とは言え、人から「欲」を取ったらそれはそれで淋しい人生なのかもしれないですけどね。
そして「愛」と「愛に似たもの」は別物だと言うこと。
題名の付け方が的を射ていてよかったです。
世の中に無欲な女って存在する?『真珠の雫』
男より、犬や甥っ子がいい友人。彼女は年下の男の子に『つまずく』
真似さえしていれば同じ人生が歩める?『ロールモデル』
どっちを選んでも自分次第『選択』
失敗を生かせばいい恋愛ができる?『教訓』
なにがあっても守る『約束』
騙されたけれど笑えてくる『ライムがしみる』
幸せは自分の物差しで計るもの?『帰郷』
『約束』の中の一文。
「思い残したことがあるくらい、人を後悔させるものはないから」
いい文句だけど、これをくどき文句で言っちゃうあたりが女はあざとい(笑)
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