さいえんす?(東野圭吾・2005年)
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「こいつ、俺に気があるんじゃないか」―女性が隣に座っただけで、男はなぜこんな誤解をしてしまうのか?男女の恋愛問題から、ダイエットブームへの提言、野球人気を復活させるための画期的な改革案、さらには図書館利用者へのお願いまで。
俗物作家ヒガシノが独自の視点で綴る、最新エッセイ集。
(「BOOK」データベースより)
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この本は文庫本のみの販売だそうですね。
たまたま、図書館の検索で引っかかって読むことができました。
もともと、2004~2005年の雑誌「ダイアモンドLOOP」「本の旅人」に掲載された連載を収録したもの。
当時の時事ネタが出てくるので、記憶に新しいものから、もうそんなに経つんだ。と思うものまでさまざま。
題名に「?」が付いている通り、科学からは程遠い内容のもあるけれど、どれもこれも面白い。
北京オリンピックの予想なんてのもあって、それがまた、なかなか的を得ていて興味深く読みました。
掻い摘んで気になったものをあげると…。
・出会い系サイトに関連した刑事事件は激増しているのは生身の人間とコミュニケーションをとる訓練を怠ったツケ。
・女性と男性のパーソナルゾーンの違い。
・犯罪防止にはローテクが一番。
・あるものはあるがままに、消えたものは消えたままに。
・本は新古書店で買うでもなく、図書館で借りるでもなく、本屋さんで買いましょう。
特に、「絶滅していく種を手厚くかくまって残すのがはたしていいことなのか。」と言う話は、
いつも自分が腑に落ちなかったことを明文化してくれました。
まさに私が思っていた事なんですよ。
もちろん、これ以上環境破壊しないってことは前提ですけど。
そういえば、上記には入れませんでしたが、数学者の話がありました。
うちの人がそこだけ読んで、「なかなかまともなこと書いているじゃん。」と(笑)
私に言わせれば、さすが文章を書くことを生業にしているだけあって、
うちの人の説明より相当わかりやすく説得力ありましたけどね。
やっぱり作者は理系の研究職やっていた人なんだな。と改めて認識しました。
最後に。
本は本屋さんで買いましょう。と言うエッセイで終わる本を図書館で借りて読みました。
作者の言いたいことはわかります。
新古書を買うこと、図書館で借りることが、いずれ書店から本がなくなることにつながる。と言うのもわかりました。
でも、やっぱり私は図書館派…。
だってエコだもん。って言う言い訳は通用しないですかね(笑)