もうすぐ(橋本紡・2009年)
修子
普段は質素に、たまには豪華に。
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雷雨の朝、白いオートバイ、18歳の少女―
「三億円事件」の秘密の扉がいま静かに開かれる。
(「BOOK」データベースより)
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1968年に起きた3億円事件。
その実行犯は実は女子高生だった…。というお話。
「自分が三億円事件の犯人であったと思う…」というくだりから始まる。
当時、私はまだ生まれてないけれど、この事件の話は知っていた。
けが人が一人もでず、誰も損をすることなく3億円が消えた。
大々的に捜査されたのにも関わらず、時効をむかえる。
という日本史上、トップを争う未解決大事件。
映画化された頃、番宣を見つつ聞きつつしながら、「犯人が高校生なんてそんな訳無いじゃん!」なんて勝手に思っていたけれど、読んでみたら、「事実であってもおかしくない。」と思う。
文体は、作者=主人公の淡々とした回想記といった感じ。
途中から、思わぬ方向に進んで、衝撃の内容もあったりするが、
家庭環境がちょっと複雑な女子高生には変わりない。
結局あの3億円はいまだにどこかに眠っているのだろうか…。
ラストの方で、関係者がことごとく亡くなっているという記述が、
月日の長さを物語り、だから「時効」というのがあるのかと妙に納得した。
これが事実であれ、フィクションであれ、この事件を別の角度から見ることができ、
なかなか興味深い本でした。
ちなみに装丁は浅野忠信さん。
俳優さんの顔しか知らなかったけれど、美的な才能もあるのですね。
映画になっていたのは知ってたけど
そっか~、本で読むという手もあったんだ!
あの頃は宮崎あおいに興味がなかったんだけど、今なら映画でもいいかな?
玉木くんも出てるし(//▽//)
おぉ。玉木くんでしたか!(笑)
まぁ劇場まで足を運ぶほどでもないにしろ、
観る価値はあると思いますよ^^