天使の卵(村山由佳・1994年)

修子
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そのひとの横顔はあまりにも清洌で、凛としたたたずまいに満ちていた。
19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気持はあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない―。
第6回「小説すばる」新人賞受賞作品。
みずみずしい感性で描かれた純愛小説として選考委員も絶賛した大型新人のデビュー作。

(「BOOK」データベースより)

『野生の風』に続いて村山由佳さんのデビュー作を読んだ。

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野生の風(村山由佳・1995年)
野生の風(村山由佳・1995年)

これは美大を目指す浪人生と精神科医の恋物語。
2作読んでみて、村山さんは芸術にたけた人なのかな?
主人公が染色士・カメラマン・絵描き志望。。。

大学ぐらいの時に「天使の卵」っていうアクセサリーがはやったなぁ。。。
と思って読んでいたら、やっぱりそのアクセサリーが出てきました。
内容にはほとんど絡んでないので題名がなぜ「天使の卵」なのかは謎。

私は正直、「死に落ち」の物語が苦手。
だから「世界の中心で、愛を叫ぶ」も苦手。

何故、死に落ちの結論に持っていくのか?
この話の場合、そこに持っていかないと、話が長くなるというのはある。
でもねぇ。。。
違う結論に持っていって欲しかったな。

8割ぐらいまではとてもいいお話だと思って読んでいたのに、
あとの1割は納得がいかない。

続編である「天使の梯子」にそこらへんが書いてあるのかしら?
そっちも読んでみようと思いました。

それはさておき、内容はとてもせつない。
最後の急転直下の展開には、驚いて手が震えそうになった。

作中に、
もっとがむしゃらに、自分勝手になりなさい。
あんまり若いうちから、そんなに冷静でものわかりのいい人間になるのはおやめなさい。
あなたが今よりちょっとやそっと自分勝手に、わがままにふるまったところで、あなた自身が思っているほどには誰も困らない。

という下りがある。

こういうことをさらっと言える大人になりたいものだ。

後悔先に立たずとは言うけれど、言いたいこと伝えたいことは、素直に言葉にしないといけないな。
それも伝えたいと思った時に。
でも、天邪鬼でひねくれた私にはそれが一番難しいんだけど。

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修子
酒・食、時々、旅・舞台・着物𝓮𝓽𝓬. レジャックの外が見えるエレベーターが子供の頃の遊び場だった管理人が名古屋を中心に綴る日記ブログ。 最近は夫や友人と旅やホテルステイも楽しみつつ、完全同居型二世帯住宅に住む子なし夫婦です。
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