ベター・ハーフ(唯川恵・2000年)
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恋愛なら絶対に別れる理由が、夫婦には当てはまらない。
かといって、すべてを許し合うわけでもない。
腹立たしさはある。
失望も落胆もある。
憎しみさえも、消えることなく記憶に積み重なっている。
それでも、夫婦はその場所から容易に離れることができない。
結婚生活の実態に挑む長編小説。
(「BOOK」データベースより)
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自分の結婚式の日、式場で夫の元恋人に自殺未遂を図られる。
幸せの新婚生活がはじまるはずだったのに。。。というところから物語が幕を開く。
その後も、親の離婚、浮気、株での失敗、リストラ、離婚の危機、親の介護の問題、子供の受験、・・・。この頃の事件を織り交ぜながら淡々と描かれていくこの作品は、物語だけれど、よくないことばかりが降りかかっているような感じだけど、実際にもどこにでもありそうなお話。
結婚の裏側ってこんなものなのかも。。。
あとがきの言葉にあるように「ベストではなく、ベターである。ということに、心惹かれて書き始めました。最高ではないが、まあまあのパートナー。そんな相手であれば、結婚は大成功といえるのかもしれません」が、一番なのかもしれない。私は結婚したことないけれど、人生をともにするにはキレイごとだけじゃないから「まぁまぁのパートナー」がいいのかもしれないな。なんて^^
「明日に備える、という人生より、明日死ぬかもしれない、という生き方を頭に描く人間が多くなったような気がする。」というくだりがある。
私も「念のため」とか、「いざと言う時のために」って今の世の中必要なのかな?って思うときがある。
もちろん、行き当たりばったり人生を生きるつもりもないし、実際は石橋を叩き切っちゃう私だけど、もうちょっと楽観的でもいいのかな?って感じた。
でも一番心に残ったのは、広告代理店に勤める文彦が、季節を先取りする仕事をしていて、「この業界にいると三ヶ月は確実に早く年を取る。」っていう。
実際私の仕事も先取り仕事。
今、お中元の仕事をしつつもすでにお歳暮の声が聞こえてくる。
ホント年取るの早いんだよね(笑)