プリンセス・トヨトミ(万城目学・2009年)
修子
普段は質素に、たまには豪華に。

『チームバチスタの栄光』の約20年前。
高階院長が東城医大に来たばかりの頃、外科の研修医として入局した世良の成長の記録。
…と表向きにはこんな感じでしょうか(笑)
だって、シリーズで読んでいる人にはサービス満載の一冊なんです。
東城医大にかかわるほとんどの若かれし頃を垣間見ることができるんです。
そして、誰も彼も性格が変わってない(笑)
(高階院長の破天荒は若気の至りですかね(笑))
そりゃあ、そうそう性格変わりませんけどね。
学生時代の田口・速水・島津のレポートなんてお腹抱えて笑っちゃいましたよ^^
そんな楽しい話とは別に本筋は、新器具導入・癌告知・癒着・医療ミス・大学病院の派閥に出世競争と問題は山ほど出てきます。
「ブラックペアン」が本当に存在するのかは私にはわからないけど、医者の技術と人間の適応能力の高さには考えさせられた。
そして、医学の進歩は早いとは言いますが、20年前、IVH(中心静脈栄養)が珍しいってのには驚いた。
10年前には大学の臨床の教科書に載ってて習ったんですよね。
それだけ広まるのは早かったってことでしょうか。
それにしても、この作者のお話は波に乗るまでに時間がかかる。。。
面白いんだけどな、最初っから一気!ってのが無いんですよね。
好みの問題かな。
技術が伴わない医療は質が低い医療だ。
心なき医療では決して高みにたどりつけません。
相反してるけど、どちらも正しいんでしょうね。
そして、医療に正解なんてないと思いました。