さくら(西加奈子・2004年)
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ヒーローだった兄ちゃんは、二十歳四か月で死んだ。
超美形の妹・美貴は、内に篭もった。
母は肥満化し、酒に溺れた。
僕も実家を離れ、東京の大学に入った。
あとは、見つけてきたときに尻尾にピンク色の花びらをつけていたことから「サクラ」と名付けられた十二歳の老犬が一匹だけ。
そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。
僕は、実家に帰った。
「年末、家に帰ります。おとうさん」。
僕の手には、スーパーのチラシの裏に薄い鉛筆文字で書かれた家出した父からの手紙が握られていた―。
(「BOOK」データベースより)
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「桜が咲くまでには読もう!」と思い、先月手に取った本。
今日は曇りのち雨の天気予報だったけど、夜までなんとか雨も降らず。
昼間車で出かけたけど、どこもかしこも満開!
桜並木を通っていい気分のドライブでした。
という訳で、ギリギリセーフで本日読み終わった。
とはいえ、内容は花の桜とは全然関係なかったけど(笑)
両親と3人の子供に犬が1匹(この犬の名前が「さくら」)
典型的ともいえる家庭を舞台に、ゆっくりとでもしっかりと起伏のある物語。
感想はと言えば、「それでも、僕たちはずっと生きていく_。」という帯の言葉そのもの。
人生いろんなことがあるけど、それでも生きていくし、生きてればどうとでもなるだろうから。(これは母の受け売りだけど^^)
読み終わって人生いろいろだなぁ。。。としみじみ思ってしまった。
「人間は、起きている間に自分が見た記憶を、夜寝ている間に整理するらしい。」というくだりに妙に納得してしまった。
学生時代、試験前に「寝たら忘れる」って言う人もいたけど、私は詰め込んで寝たら結構覚えてたりしたから。
単に普段から睡眠時間が長くって徹夜ができなかったとも言うけど(笑)
でも、一番心に残ったのは作者のあとがき。
なかなかできない私だけど、作者の真似をしてみようかな。