医学のたまご(海堂尊・2008年)
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僕は曾根崎薫、14歳。
歴史はオタクの域に達してるけど、英語は苦手。
愛読書はコミック『ドンドコ』。
ちょっと要領のいい、ごくフツーの中学生だ。
そんな僕が、ひょんなことから「日本一の天才少年」となり、東城大学の医学部で医学の研究をすることに。
でも、中学校にも通わなくっちゃいけないなんて、そりゃないよ…。
医学生としての生活は、冷や汗と緊張の連続だ。なのに、しょっぱなからなにやらすごい発見をしてしまった(らしい)。
教授は大興奮。
研究室は大騒ぎ。
しかし、それがすべての始まりだった…。
ひょうひょうとした中学生医学生の奮闘ぶりを描く、コミカルで爽やかな医学ミステリー。
内容(「BOOK」データベースより)
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中高生向けに書いたというだけあって読みやすかった。
でも、なかなか奥の深い話。
そして相変わらず、他の作品のいろんな人が出てきます。
一番笑ったのは、万年講師の田口先生が教授になってますよ!
これはシリーズで読んでる人が驚きの展開ですね(笑)
「ジーン・ワルツ」と対になっているというのは、
「ジェネラルルージュの伝説」を読んで知っていたので、
ジーン・ワルツの後に読みましたが、正解!
「薫」ってあの薫なんだぁ。。。と感慨ひとしお^^
東城医大の未来がちょっとだけ垣間見られる部分もあって、
他の作品への伏線かしら?なんて思ったりも。
中学生が大学の研究室で研究するなんて設定はありえないのかもしれませんが、
逆に素直(!?)な視線で回りくどくなく面白かった。
↓の各章のタイトルが興味深い
「世界は呪文と魔方陣からできている」と、パパは言った。
「扉を開けたときには、勝負がついている」と、パパは言った。
「初めての場所でまず捜すべきは、身を隠す場所だ」と、パパは言った。
「エラーは気づいた瞬間に直すのが、最速で最良だ」と、パパは言った。
「ムダにはムダの意味がある」と、パパは言った。
「閉じた世界は必ず腐っていく」と、パパは言った。
「名前が立派なものほど、中身は空っぽ」と、藤田教授は言った。
「悪意と無能は区別がつかないし、つける必要もない」と、パパは言った。
「一度できた流れは、簡単には変わらない」と、パパは言った。
「世の中で一番大変なのは、ゴールの見えない我慢だ」と、パパは言った。
「心に飼っているサソリを解き放て」と、パパは言った。
「道は自分の前に広がっている」と、僕は言った。
そのうち「忍」の話も出てくるのから?なんてことを思いながら読了しました。