ラストマイル(2024年・日)【ネタバレ・考察あり】

109シネマズのポイントが今月末で切れるという連絡が来たので、久しぶりに映画を見てみることに。

先回は、有効期限切れるよーとの連絡が来て、オッペンハイマーを観に行った記憶、、、

詳しくはこちら

オッペンハイマー(2023年・米)

そして今回は6P貯まっていて無料で1本観られるので、無駄にする選択肢はありません！(笑)

さて何を観よう？と上映リストを右往左往。。。(笑)

「ラストマイル」にしてみました☆

映画「ラストマイル(2024年・日)」

テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画。

流通業界最大のイベントである11月のブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトの関東センターから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展する。
関東センター長に着任したばかりの舟渡エレナは、チームマネージャーの梨本孔とともに事態の収拾にあたるが……。

主人公・舟渡エレナを満島ひかり、梨本孔を岡田将生が演じ、事件に巻き込まれる関係者役で阿部サダヲとディーン・フジオカ、捜査を担当する刑事役で「アンナチュラル」の大倉孝二と「MIU404」の酒向芳が出演。
さらに「アンナチュラル」から三澄ミコト役の石原さとみ、中堂系役の井浦新、久部六郎役の窪田正孝ら、「MIU404」から伊吹藍役の綾野剛、志摩一未役の星野源らが再結集する。

主題歌も「アンナチュラル」「MIU404」に続き米津玄師が担当した。

映画.comより

ちなみにプロデューサーさんもすべて同じ新井順子さんとのこと。

脚本：野木亜紀子さん

私が脚本家の野木亜紀子さんを知ったのは図書館戦争の実写映画版。

原作者の有川浩さんがダ・ヴィンチのインタビューで「脚本の方（野木亜紀子）はまだお若いですけれども、「あと2年もしたら、順番が取れなくなっちゃうだろうな！」って思います。」と言われていて、すごい人なのだなぁ。。。と思ったのが最初の出会い。

「あれだけめちゃくちゃな話を、あの尺で過不足なく、しかも、あらすじでなくまとめる力って、すごいですよ。」と原作者に言わせてしまうのはすごいことですよね☆

その後、私が見ていたテレビドラマだけでも、、、

空飛ぶ広報室（2013年4月期、TBS）
↓
図書館戦争 BOOK OF MEMORIES（2015年10月5日、TBS）
↓
重版出来!（2016年4月期、TBS）
↓
逃げるは恥だが役に立つ（2016年10月期、TBS）

と、原作がありつつドラマ化も成功した作品多数☆

最近の「セクシー田中さん」の件もあり、、、
原作を尊重しつつドラマにしていくことの難しさはよくわかり、、、

逃恥の後、オリジナルにシフトした野木さんのお話も興味深いので置いときます↓

「のぎといういきもの ≒ 野木亜紀子」より

土井監督のおかげでアンナチュラルが存在するというスイッチの話

10月からの日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」も脚本が野木亜紀子さん、演出が塚原あゆ子さん、プロデューサーは新井順子と言う同じ布陣と聞いて、俄然興味がわきました☆

感想などつらつらと。。。

まずは、ネタバレなしに一言で言うならば、「観に行って良かった！」の一言。

最初っから最後まで、全くの無駄なし。

「アンナチュラル」「MIU404」を観ていませんが、特に気にならず、、、
(とは言え、登場人物ぐらいは知っていたので、「あ、MIU404の人たちねー」とか「ここはアンナチュラルのターンね」とか思いましたが。。)

突然、なんの前置きもなく出てくるので、唐突っちゃ唐突ですが、見ていれば「警察のくだり」「司法解剖のくだり」ぐらいはわかるので誤差の範囲。
(逆にここで、テロップ等の無駄な説明を入れないのもよかったと思います。)

ちゃんとキャストを確認せずに観に行ったので、主役級の人がバンバンと出しゃばらない(←ここ重要！)脇キャラで出てくるのは見ていて爽快でした☆
(とは言え、それぞれのドラマを知っていたら、ますます楽しめたとは思います。)

以下、順不同でつらつらと、、、ネタバレ・考察含みます。

一応、書いておきますが、、、DAILY FAST≠Amazonですのであしからず。
(でもAmazonに限らず、大手物流会社≒DAILY FASTではあると思う。)

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先ほど、「最初っから最後まで、全くの無駄なし。」と書きましたが、洗濯機のくだりとか「そう回収するのか！」と驚きでした。

最近の家電は10年タイマーなんて言われていますが、安かろう悪かろうが増えてきた気がします。。。
(長いデフレで高い商品が売れないという時代背景もあるのでしょうが、、)

爆弾で吹っ飛ばない洗濯機がちょうどいいところにあるなんてのは、さすがにできすぎと思いますが、窓が開かない設定からの洗濯機というのもなんともドラマチックで、なおかつ社会風刺だなぁ。。。と。
(個人的は某「洗剤のいらない洗濯機」を思い出しました。。。日本ってホントにいい企業さんから無くなっていくのなんとかならんもんですかね、、、と言うのは自分を含め各々の行動に原因があるのもわかっているのですが、、、)

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前半はミスリードが巧みでまんまと騙されました。

Customaer Centricの使い方の上手さ。

株価を気にし、時差を考え、事件を後回しに、、、

最終的には、利益&効率至上主義が原因で、世の中が便利になった裏側で、人を使い捨てていることが浮き彫りになるというジレンマ。

舟渡エリカは、自分が送り込まれた裏の意味をどこで気づいたのかなぁ。。。これは再度見て考察したいところ。

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舟渡エリカが、普通個人的にそんなに冷静でいられるものか！？と思ったのは「焼き鳥の箱」(爆弾)を開けかけて「ヤバイ、これ爆発する」ってなってから、梨本孔に淡々と自分の経歴を伝え犯人ではないという認識をさせてから爆発することを伝えるシーン。

元々、頭の切れる設定ではあったけれど、そこまで切れるかー。。。と感心しきり。

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IT企業や大企業にお勤めだったりすると「まさか今時そんなことが」って思うかもしれませんが、今でもFAXが大活躍している会社は思った以上に多いです。

テレワーク非推奨の私の勤め先でも、さすがにコロナ禍の最初の緊急事態宣言時はテレワークが推奨されました。

が、FAX処理をしないといけない部署は物理的にテレワークができませんでした。。。
(それは今でも変わりません、、、なんで変化を良しとしない文化なのですかねぇ。。。下請けの弱いところ。。。)

あ、あと、物流で、荷物がなくなるって、当たり前にあります。
(これも、普通の人は「そんなことある！？」って思うかもですが、今でも普通にあります(笑))

ので、何かしら起こったら(災害だったり、ゲリラ豪富だったり、、、)、荷物がどこにあるのかを追うのも難しくなることは当たり前。
(基本は、各拠点でスキャンするので、データ上でどこにあるのかがわかるはずなのですが、届けることに必須で漏れたり忘れたり、、、人が行うことにはミスがつきものですね、、、(^^;)

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舞台となっている「デイリーファスト」の倉庫。
どこかで見たことあるなぁ。。。と思いながらエンディングクレジットに「トラスコ中山」と出てきて「おぉ！それだ！」となりました。

以前、カンブリア宮殿で特集されてましたね。

職場にトラスコさんの台車がありますが、これを使うと他のは使えません！

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筧まりかのラストシーンはなかなかのリアリティがあり、賛否が分かれるところだと思うのですが、「そんな根性ならないほうがいい」と言う舟渡エリカのセリフにつながる部分だと思います。

そこまでの根性があったということ。でも、それはないほうがいいこと。。。

彼女がロッカーに残した山崎佑のメッセージを知っていたら、、、違う結末だったのですかね、、、

あ、でも、山崎佑が物流を止めたいと思って飛び降りたと知っていたのか、、、？
(最初の数日は意識があったらしいですし、、、)

であれば、山崎佑の遺志を継いで物流を止めるためだけにあれだけの仕掛けを。。。？

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あ、個人的に大絶賛の本作ですが、1つだけ「ないわー」と思ったのが、「DAILY FAUST」という偽動画。

今の世の中で、それが「おかしい」って話題にならないわけがない。
逆に「これもDAILY FASTの仕掛けなのか！？」と話題になってしまう世の中なのですよね。

だって、あれだけ電車(？)の中でも流れているのですもの。

それだけが残念ポイントでした。。。

いろいろ思うところもある映画だったので、思いついたら感想を書き足したいと思います☆

2024年物流問題に思うこと。

話は変わって、、、

今回のお話で、親子(親父さん)が3日前の配達を覚えていたことが描かれていますが、昔はこういうドライバーさんが当たり前でした。

仕事で物流会社を何件も利用していますが(本作でアメリカからX線検査装置がDHLで届いて、やっぱりDHLかぁ。。。ってなりました☆(笑))、思った以上にドライバーさんはお客さんのことを知っていました。

私も職場で名乗ったことないのに、街中でドライバーさんから名前で呼ばれてびっくりしたことがあります。
(周りが呼ぶ名前で覚えるらしい。)

他にも、豊橋に住んでいた時代に、配達予定の連絡メールが来ると、必ずAM指定を入れていたのだけど、時間的に入れられなかった時もAMに届けてくれたり、、、
(これも、「AMならいると思って持ってきたよー」と。)

現在は、物量的にそこまでやっていられないというのが本音でしょうが、、、世知辛い世の中になったよねー。。。なんて思ってしまう。

便利の代償は思った以上に大きいものです。

最近では、我が家にモニター品が日々届くことを「なんで纏めないんですか？」って言ってきた某大手のドライバーさんがいまして、、、
(モニター会社指定なので、こちらでは変更不可能。。。)
人によってはお客様センターにクレーム言うでーって思ったことも。。。(笑))
でも、これも、再配達の多さ、1個の価格の低さが引き起こしているのでしょうね。

今回の映画は1つ20円UPと言う落としどころでしたが、それでも割に合わないですね。。。

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余談も余談、、、もう時効なぐらい昔の話なので、書いてもいいかなぁ。。。と。

某大手運送会社が、勤め先の会社に北海道から沖縄の離島まですべて一律1個300円で提示してきたことがあります。

その頃は、Amazonが日本に進出するかしかないの時期だった記憶なので、ネットショッピングもまだ主流ではなく、物流業界は荷物の取り合いだったんですよね。。。
懐かしく思い出すとともに、Amazon参入はいろいろと破壊されたなぁ。。。と思った次第です。

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よく、この映画を世に出せたと思うし(Amazonがどう思っているのか気になるところ、、)、個人的にトラスコ中山さんの株が上がりました☆
(大きな物流倉庫でトラスコ中山さんしか撮影許可が下りなかったそうです。)

多分、トラスコ中山さんも買いたたかれる物流業界には物申したかったのかもしれない、、、なんて思いつつ、、

やっぱり、テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」も気になる！

実は、ちょうどドラマから遠ざかっていた時期でもあり、どちらも見てないのです、、、

世界観は同じだけれど、映画だけでも楽しめると聞き、今回の「ラストマイル」を観に行ったのですが、やっぱりこの2つのドラマも観たーい！ってなりました☆

とは言え、10話と11話、、、20時間弱かなぁ。。。観出したら一気だとは思うけれど、なかなかの時間ですねー。。。

でも、徐々に観るー！

と言う訳で、自分のメモの為にリンク残しますー

アンナチュラル

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MIU404

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最後に、、、

久しぶりに邦画で、大満足の映画鑑賞でした。
(ほら、新エヴァとか、大好きだけれど、随分とバイアスがかかっている自覚はあるから。。。(笑))

あ、そうそう、監督の塚原あゆ子さんが公式のコメントに「ビールとポップコーンにあう映画にしようと始まった作品です。」とあるのですが、いやいやいやいや、、、(笑)
がっつり問題提起の社会派映画ですよ。。。


10月からの日曜劇場、もう脚本は脱稿しているそうで。

放送が楽しみです♪

修子

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酒・食、時々、旅・舞台・着物𝓮𝓽𝓬. レジャックの外が見えるエレベーターが子供の頃の遊び場だった管理人が名古屋を中心に綴る日記ブログ。 最近は夫や友人と旅やホテルステイも楽しみつつ、完全同居型二世帯住宅に住む子なし夫婦です。