イニシエーション・ラブ(乾くるみ・2004年)
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大学四年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは代打出場の合コンの席。
やがてふたりはつき合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年をともに過ごした。
マユのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん。
ところがいきなり東京勤務を命じられてしまう。
週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに隙間が生じていって…。
(「BOOK」データベースより)
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職場の友人から「今、うぶな男の子がスレて行く話しを読んでるんだよね。面白いから読み終わったら貸してあげる。」と言われた本。
「80年代の話で懐かしい話がいっぱい出てくるよ。」とも。
そんなぐらいの情報で読み出した本。
逆にそれぐらいの情報で読んで正解だったかも。
ちなみに、ここから下は本を読むつもりがあるなら読まないことをお勧めします。
たいしたネタバレはしませんが、なんの情報もなく読んだほうが面白いと思うから。
以下、白字なので読む方は反転して下さい。
途中まで普通に恋愛小説として読んでいたのだけど、何気なく見た裏表紙の解説に「傑作ミステリー」と。。。。
ミステリー??
それまで読んだ内容からして、どこをどうしたらミステリーに!?
と思ったけど、ホントにミステリーでした。それもサスペンス寄りの(笑)
解説どおり、最後の2行で「やられた!」と思い、
早速、2回目を読み始めた。
確かに、途中、何度か「あれ?」って思うことはあったの。
酒癖が悪くなってたり、「僕」が「俺」になってたり。
決定的なのはクリスマスのホテルの予約の話。
でも、いつも謎を解こうとか裏があるとか考えずに読むから、
そこまで気づけないんだな。
そして、最後まで来たら、もう一度読まないとわからない。
それも最初っから読まないといけないあたりが「やられた!」感が倍増!(笑)
2度読んで大体の伏線は解読できたと思うけれど、
でもまだ府に落ちない点はいっぱい。
コンパの手品の話とか、入れ歯のおじいさんの話とか。。。
突拍子も無く話が出てくる割にはフォローが無いのは伏線なのか、
伏線をややこしくするためのダミーなのか。
まったくしてやられました。
2度読んだ後にネットで調べてみたら出て来る出て来る、謎解きをしてる人が!
まんまと騙されてる人多いんですね。
私だけじゃなくってよかった(笑)
一通り謎が解けたあとから振り返れば、
「歴史は繰り返す。」と言ったとこでしょうか(笑)
一粒で二度おいしい話には違い無いけれど^^
それにしても、クイズダービーだのボディコンだの80年代満載の話は懐かしかった!
あ、ちなみに作者である乾くるみさんは男性だそうで。
てっきり女性の方だと思ってました。